◆2月4日(日)の神奈川県南足柄市での講演のお知らせです。お近くの方は是非ご来場ください。◆母の日記は過去に書かれたものだったが、私には未来の方から私を導く励ましのように響いていた。今日は詩「母の日記」を。
母の日記
藤川幸之助
認知症が進む中でも、
母は日記を書き続けていた。
日記は、毎日同じ文面で始まり、
幾行かの出来事が書いてあって、
毎日同じ文面で終わっていた。
時には前の日の日記を
そのまま写しているときもあった。
「知っているんだけど」と前置きしながら、
簡単な字を何度も何度も聞く母。
優しく教える父。
私が日記をのぞくと
母は怒ったように
書くのをやめてしまっていた。
日がたつにつれて、
誤字や脱字が目立ち、
意味不明の文が増えていく。
もう日記なんて書かなくなった母。
私はそんな母の日記をくりながら、
自分の名前の書いてある箇所だけを探す。
どんなにか母に心配をかけてたことにも、
ひどく母と言い争ったことにも、
私の部分には、
「あの子はやさしい子だから」と
書き添えてある。
いつか私が母の日記を読む日が
来るのを知っていたかのように
「あの子はやさしい子だから」と
必ず書き添えてある。
『支える側が支えられ生かされていく』
致知出版より
◆日時:2024年2月4日(日)PM 1:30〜PM 4:00
◆場所:神奈川県南足柄市 南足柄市文化会館小ホール(定員292席)
◆FAX・郵便はがき、Googleフォーム(チラシQRコード)での申込
◆令和5年度足柄上地区在宅医療・介護連携推進事業 地域講演会
◆お問い合わせ
足柄上地区在宅医療・介護連携支援センター
電話:0465-43-8172
©FUJIKAWA Konosuke
【詩・文】藤川幸之助