◆本日から、 藤川幸之助・作「絵本 こどもに伝える認知症」シリーズ全5巻(クリエイツかもがわ)が順次刊行されます。◆本シリーズは、私と若手画家4名と組んだ書き下ろしの絵本です。「認知症を伝える」のではなく、「認知症で伝える」ことをコンセプトとしています。◆知識からだけではなく、認知症の本人、家族、周囲の人の思いやつながりから認知症を学ばせながら、差別や偏見をのりこえて、子どもたちの中に想像力、観察力、洞察力、共感力などを育んでいきます。◆本日、その第1弾となる『赤ちゃん キューちゃん』(藤川幸之助・作 宮本ジジ・絵)が発売になりました。子育てしていた若いころが一番楽しかったおばあちゃんは、セルロイド人形のキューちゃんといつも一緒です。孫の節っちゃんから見たおばあちゃんの世界や家族のかかわりとは、節っちゃんの思いや気づきとは・・・。Dr.クロちゃん(ネコ)と節っちゃんのやりとりも楽しい認知症の解説付きです。
◆次の順番とタイトルで刊行予定です。
①『赤ちゃん キューちゃん』(宮本ジジ・絵)2020年3月発売
②『おじいちゃんの手帳』(よしだよしえい・絵)2020年5月発売
③『一本の線をひくと』(寺田智恵・絵)2020年7月発売
④『赤いスパゲッチ』(寺田智恵・絵)2020年9月発売
⑤『じいちゃん、出発進行!』(天野勢津子・絵)2020年11月発売
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◆この絵本は以下の詩「キューピー」から
できた絵本です。
キューピー
藤川幸之助
母はキューピー人形を大切に抱え
やさしくあやしていた
恥ずかしいからやめろと
私が人形を取り上げようとすると
母は決して渡そうとしなかった
取り上げようとした
キューピー人形は幼い私
母は私を抱きかかえて
頭をやさしくなでて
乳をやろうとしている
畳の上に大切において
大まじめでオムツを替えようとしている
キューピーちゃんは
パッチリと目を開けて
母の愛を見つめたままだった
母さん!今は
その子が母さんの
オムツを替えてるんだよ
認知症の人が昔に返るとき
一番充実した日や
一番楽しかった日に返ると聞いた
母はキューピー人形を大切に抱え
やさしくやさしくあやしている
私もキューピーに負けないくらい
パッチリと目を開け
愛された日々と母の愛を
しっかりと見つめ直す
©Konosuke Fujikawa【詩・文*藤川幸之助】
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多くの子どもたちに絵本を読んでいただき
認知症について知ってほしいと思っています。
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