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これは認知症について何も知らなかったおさない頃の私の話です
一本の線をひくと、場所が二つに分かれます。
自分のいるこっち側と、自分と関係ないあっち側。あっち側は別の世界だと思うことがあります。
ある夏の日、となりのクラスのかすみちゃんと、そのおばあちゃんに出会いました。
おばあちゃんはぼくを見て「グオーグオー」と声をあげます。
ぼくを自分の子どもだと思っているみたい……。
秋を迎える頃、認知症という別の世界に出会ったぼくの、
心にひいた一本の線はどうかわっていったでしょう。
詩人・藤川幸之助が書き下ろし、若手作家と組んだ『大好きだよキヨちゃん。』につづくシリーズ全5巻第3弾。認知症のことがよく分かる「認知症の謎新聞」付き。
[著者からのメッセージ]
「認知症を伝える」ではなく「認知症で伝える」
認知症を知識として伝えるのではなく、認知症の本人、家族、周囲の人の思いやつながりから学び、こどもの心を育てます。園や家庭での読み聞かせや、小学校の教材に。
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[新刊] |
クリエイツかもがわ |
単行本 |
29 |
25.4 x 20.5 x 0.8 cm |
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